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IFRSが重視する、時価主義による資産評価とは?

「資産の取扱い」の違いは、IFRS財務諸表と日本基準の特に大きな違いかもしれません。「金融商品・金融資産」の認識から「棚卸資産」「有形固定資産と減価償却」の考え方にいたるまで、知っておきたい相違点がいくつも挙げられます。それでは、IFRS財務諸表と日本基準とでは、「資産の取扱いがどのように変わるのか」をご紹介していきます。

大きく異なる、資産の取扱い。

IFRS財務諸表で日本基準との大きな違い。それは、資産の取扱いです。その違いのポイントとなる、以下3点について解説していきたいと思います。

①金融商品、金融資産

②棚卸資産

③有形固定資産と減価償却

①金融商品・金融資産〜「契約」の有無で金融商品の判別〜

金融商品認識の方法と分類

金融商品とは「一方の企業に金融資産を、他方の企業に金融負債または持分金融商品を同時に発生させる契約」と定義されます。IFRSにおける金融商品のポイントは「契約」の有無を強く要求するため、それぞれの「契約」についてそれが金融資産に該当するか検討する必要があります。

金融商品認識の方法

また、IFRSでは金融資産をいくつかの分類に区分し、それぞれ会計処理をします。分類によっては認識後の会計処理が異なることも。また、金融負債についても、一定の要件を満たせば公正価値で測定する金融負債として認められています。

 ②棚卸資産〜異なる認識及び評価方法〜

(1)棚卸資産と見なされる基準の違い

棚卸資産の範囲については、日本基準と異なります。売却を予定していない資産であっても、日本基準では貯蔵品に計上され棚卸資産として認識しますが、IFRSでは定義を満たされないため、棚卸資産に該当します。なお、日本基準における貯蔵品は前払費用で処理されることが想定されます。

(2)付随費用の算入が認められる棚卸資産の取得原価

棚卸資産の取得原価のポイントは、購入原価、加工費、原価に直接関連する付随費用が含まれるということ。つまり、棚卸資産の製造、取得に係る支出のための借入を行った場合、製造、取得までに発生した借入利息などを取得原価として算入が認められています。

■購入した棚卸資産

購入代価 + 付随費用 + 値引き・値戻し + 借入費用

※付随費用:輸出関税、その他税金、運送費、荷役費

■製造した棚卸資産

直接材料費・労務費 + 製造間接費 + その他生産のための費用 + 借入費用

※製造間接費の中には製造に直接関連のない管理部門の間接費は算入しない

(3)後入先出法は認められない棚卸資産の評価方法

IFRSでは、後入先出法は認められていません。なぜなら、後入先出法は実際の在庫のフローと会計処理が異なることが多く、また利益操作にもつながりかねない方法であるとしています。また、同じ在庫であれば、企業グループ全体が同じ評価測定方法を用いることを要求しています。

③有形固定資産と減価償却〜再評価や違い〜

(1)有形固定資産の認定方法

有形固定資産の定義は、将来の経済的便益が企業に流入する可能性が高く、金額が信頼性をもって測定できる場合に資産として認識。日本基準においては、有形固定資産を取得原価で認識した後、減損損失の認識を行うことはありますが、取得原価自体を再評価することは認められておりません。一方IFRSでは、利益操作を防止するために、日本基準同様の原価モデルのほか、再評価モデルが認められています。

(2)日本基準とIFRSの減価償却の相違点

日本基準では著しい不合理がない限り、実務上法人税法で定められた方法で行う減価償却。しかし、IFRSでは経済的実態にもとづいて減価償却を行う必要があります。IFRSにおける減価償却の取扱いに関して最も重要なのは、コンポーネント・アカウントが採用されたということ。例えば、飛行機などにおいては、機体とエンジンを別々に償却します。

今回のまとめ

■金融商品・金融資産のポイント

●金融商品か金融資産は、「契約」の形態によって、計上科目が異なる

●金融負債にも公正価値評価が導入される

■棚卸資産のポイント

●「貯蔵品」は認識されない

●棚卸資産には付随費用の算入が認められる

●後入先出法は認められない(※日本でも今後廃止見込み)

■有形固定資産のポイント

●付随費用の算入が認められる

●資産除去債務の算入が認められる

●公正価値による再評価が可能

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